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2020年 激変する受験

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ページ内リンク:スーパーグローバル大学 / 海外の入試 / 英語力について / 就職・面接でどう生かされるか / アクティブ・ラーニングなど新しい教育

2020年というと先の話のように感じるかもしれませんが、既にその動きに合わせ、国公立大学も私立大学もそれぞれに、様々な受験改革を打ち出しはじめています。

国公立大学は、2018年までにAO入試の枠を3割まで広げることが決まりました。それは、今までの成績不問のAO入試ではありません。各大学が工夫を凝らした選考を新たに導入し「自分で課題を発見し、他人と協働してリーダーシップをとりながら問題解決できる」受験生を選抜しようとしています。

たとえば、模擬授業やグループ討論などを3日間かけて行うといった二次選考の方法を2020年を待たずに取り入れるなど、時間をかけて選考するスタイルを導入する大学が出はじめています。

また、英語については、民間の英語の技能検定試験を入試に活用する大学は現在も一部にありますが、今後は学部学科にかかわらず一般選抜で取り入れる大学が、国公立・私立を問わず続々と出てきます。

この教育改革・大学受験改革は、いままでのような「受験勉強で、詰め込む内容をちょっとだけ変える」という方法だけで対応できるものではありません。要求される能力がまったく別のものに変わるのです。

日本社会が子どもをどういう大人に育てるのか、それが大きく変わろうとしているのです。今すぐにでもそれに応じた教育・子育てを始めなければ間に合いません。

ここではこれから起こる受験改革・教育改革をわかりやすく紹介し、これからの子どもの進路を考える上で知っておきたい情報をまとめました。

非常に厳しい現実ですが、今後は、保護者がどれだけ情報収集を持つかにより、子どもの将来が左右されてしまう傾向がますます強まる時代になります。

ぜひ、保護者自身が情報を自分で集め、そして、子どもにお伝えください。何よりも本人に危機感を持ってもらうため、ここをお子さん自身に読ませることをお勧めします。

今、この改革への対応は待ったなしです。

日本は少子高齢化社会になりました。いまからどんな少子化対策をしたとしても、いまの団塊の世代の人が死に、いまの子どもが社会の中核を占めるのは30年、40年先です。それまでどんどん、日本の国内市場は小さくなります。だから、経済・産業界はグローバル化せざるを得ません。

それも、いままでのような、製品を海外に輸出したり輸入したりするだけのグローバル化ではありません。日本人が海外で働き、外国人が国内に入り職場で机を並べたり、人がグローバルに働くのがあたりまえになる時代になるのです。

 

産業界は、そのような時代に対応できる人材を人口の10%、せめて5%は早急に必要だと考えています。海外でもリーダーとして人をマネジメントすることができ、国内でも外国人も日本人もまとめてマネジメントでき、さらに成果をあげられるような日本人を育てる必要があると考えているのです。

そのために、トップ大学をまず改革しようとしています。次の項目で詳しく書きますが、文部科学省は既にそのためにスーパーグローバル大学、スーパーグローバルハイスクールという名称の指定校を選出しています。

スーパーグローバル大学

今、文部科学省では「スーパーグローバル大学創成支援事業」という事業を始めています。具体的には、世界大学ランキングトップ100を目指す力のある、世界レベルの教育研究を行うトップ型の大学に毎年最高4億2000万円の補助金を付けます。

また、これまでの実績を基にさらに先導的試行に挑戦し、我が国の社会のグローバル化を牽引するグローバル化牽引型の大学に入学定員に応じて最高1億7000万円の補助金を出します。

2014年度はトップ型として、北海道大学、東北大学、筑波大学、東京大学、東京医科歯科大学、東京工業大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、広島大学、九州大学、慶應義塾大学、早稲田大学の13校が選ばれました。

またグローバル化牽引型として、千葉大学、東京外国語大学、東京藝術大学、長岡技術科学大学、金沢大学、豊橋技術科学大学、京都工芸繊維大学、奈良先端科学技術大学院大学、岡山大学、熊本大学、国際教養大学、会津大学、国際基督教大学、芝浦工業大学、上智大学、東洋大学、法政大学、明治大学、立教大学、創価大学、国際大学、立命館大学、関西学院大学、立命館アジア太平洋大学の24校が選ばれました。

名だたる大学が並んでいると思います。これらの大学は世界のトップ校、また、それに準じる大学に速やかになることが期待され、予算が集中的に与えられているのです。日本のエリート教育を任されている大学なのです。

この中には、一流大学といわれる多くの大学が入っていません。104校が応募したにも関わらず、厳密な審査の結果、その多くがこの指定を受けられませんでした。今までの大学ランキングの常識が一挙に塗り替えられているのです。

公平であることより公正であること

オックスフォード大学、ケンブリッジ大学の入試問題は公開されています。たとえば、以下のような問題が出ます。

「自分の腎臓を売ってもいいでしょうか?」(ケンブリッジ大学医学部)

「駐車違反をなくすために罰則を死刑にした。その結果、駐車違反はなくなった。はたしてこれは有効な法律といえるか?」(オックスフォード大学法学部)

おそらく、この問題に正解はあるの?と疑問を持つでしょう。正解はありません。
では、どうやって合否を決めるのでしょうか?それは総合的な判断で決めます。しかしそれを簡単に言えば「直感」です。フィーリングといってもいいでしょう。
「そんなもので人の一生を左右する合否を決めていいのか?」と憤る方もいるでしょう。
とくに、わが子の将来を考えれば当然です。

しかし、優れた弁護士を育てるために、その教育に耐えられる子どもを選抜しようとするとき、先のオックスフォード大学の試験と、大化の改新の年号を覚えているか否かの試験と、どちらが妥当なのでしょうか?
これはよい悪いの問題ではありません。価値観の問題です。そして、世界のトップ校は「公平」であることより「公正」であることを重視します。日本のトップ校もその方向に進みます。

アイビーリーグの入試は人手と予算をかけている

アメリカでは名門私立8大学のアイビーリーグはもちろん、そのほかの大学でも、希望者は「内申書(高校の成績データ)」「統一テストの得点」「履歴書」「推薦書」「エッセイ」等を提出します。それで合否を決めます。

内申書や統一テストは信頼できるとして、履歴書や推薦書は真実か判断できません。さらにエッセイは他人に書かせることも可能です。しかし、だからといって試験会場でエッセイを書かせるということはありません。不正がきわめて困難だからです。

履歴書・推薦書・エッセイは具体的な事実に基づいているか、ネットで事実がチェックされます。内申書(高校の成績データ)や統一テストの過去のデータは蓄積され、各高校の成績レベルが統計的に分析されています。高校の成績と統一テストの結果は相互にチェックされ、一貫性があるかを判定されます。そして必要がある場合は、大学は受験生の字もとに出向き、面接をするのです。

それらに基づき、大学で何をするか、目標をハッキリ持っていない学生を除外します。大学で何をするかという目標を明確に持っている学生は、提出書類に書かれた事実の中に一貫したストーリーが現れるのです。

このような入試ができるのは、入試に関わる業務全般をアドミッション・オフィスという専門職が担当するからです。彼らは年間を通して、さまざまな情報を収集し、それに基づき入試を計画し、判定するのです。

日本の大学の入試に関わる職員は少なく、合否を決めるのは大学教員です。大学教員にとっては教育・研究がメインの仕事であり、合否にエネルギーを注ぎたくないのが本音です。そのため、センター入試の点数で合否を決めるという大学もあります。

入試の専門家は日本にはほとんど育っていません。しかし、今後の入試は最終的にはアイビーリーグの入試のように変化します。

英語は民間資格試験で代替可能に

新しい入試改革では、民間の英語の検定試験のテストの得点が高ければ、大学入試で英語を免除することが検討されています。そして、実際にそれを先行して実施することを決めて、発表する大学が続々と出てきています。なぜかといえば、今の日本の英語教育では今後の日本を背負う人材は育たないと考えているからです。

発展途上の日本では海外の文献を吸収すればよかったため、「読み書き」が重視され、今の英語教育になりました。ところが、今後の日本には、諸外国と対等に議論し交渉する人材が必要です。しかし、「聞く」「話す」は、日本の英語教育の不得意分野です。英語教師自身の「聞く」「話す」能力が弱いのです。そのように養成されたのですからしかたがありません。
英語の「聞く」「話す」が得意で、入試の試験官となれる教師の養成には、時間がかかります。しかし、そんな時間はありません。それゆえに、民間資格試験での代替が検討されているのです。

これから求められる英語力のレベル

言語思考力そのものを鍛える。(国公立ゼミナールの英語はすでにこれに対応しています)

TOEFLという資格試験の内容をご存知ですか?TOEFLはTest of English as a Foreign Languageの略で、文字通り英語を母国語としていない人のために英語能力を測定するテストです。アメリカのEducational Testing Service(ETS)というNPOが運営しています。アメリカの各大学はネイティブでない受験生に一定の点数を求めています。
TOEFL IBTは大学レベルの英語を使用および理解する能力を測定し、120点満点で、大学の学部で60点以上、大学院で80点以上が一つの目安となります。

そのような試験内容は英検のような日本国内の資格とは決定的に違います。TOEFLは、より言語思考力を問われる問題が出題されます。単独で語彙・文法知識を問う問題はなく、すべてまとまりのある文を読むこと、聞くことで答える形式です。また、最大の特徴は、技能統合型の問題にあります。読んだり聞いたりした上で、書いたり話したりする設問があり、単なる知識ではなく、情報を整理して、言語化し、理解しやすく表現する能力が求められます。テスト時間は4時間半ほどかかり、体力が必要です。

また、求められる語彙が桁違いです。出題される英文は英語圏の大学の○○学概論にあたるようなものです。次にリスニングはほぼナチュラルスピードで話され、量も多く、ライティングでは30分で300語程度の英文を書かなければならず、スピーキングも英検のような定式ではなく、しかも1分近く話し続けることを求められます。

これがアメリカ人と対等に学べる、そして将来はアメリカ人と対等に仕事ができるための最低限の能力なのです。

さて、現状の日本の英語教育で、そのレベルのことが期待できるでしょうか?

ちなみに、東京大学の学生のTOEFLの平均点は60点です。つまりアメリカの一般大学には入学できますが、アイビーリーグレベルには合格できないのです。東京大学の学生でその程度なのです。それが日本の英語教育の現状です。

就職できる学生の面接

人事:大学では何を専門とされたのですか?
学生:画像解析です。
人事:弊社のビジネスと関連して具体的に説明してください。
学生:複数の衛星画像を用いて、数か月後の小麦の生産量を予想するシステムの構築です。御社は現在…(業務との関連を説明する)。
人事:では、実務経験はありますか?
学生:私の所属する研究室は御社の総合研究所と共同で画像解析システムの構築をしております。私もフーリエ変換によるノイズ除去の部分に携わっております。そちらにいらっしゃる研究所の吉村様には大変お世話にあっております。
人事:え?あ、□□研究所の方なのですね。いつもお世話になっております。
吉村:では技術的なことを質問させていただきます。現在はフーリエ変換によるノイズ除去システムの開発をされていますが、今後の展望はお持ちですか?
学生:私自身は植物生理学を専攻しております。現在は光合成に関する研究を発展させるために物理化学で確立された手法を使っています。今後さらに発展させるためには、生物学での知見を活かすべきだと思います、具体的には…(以下、技術的な説明が続く)。
人事:ところで資格は何かお持ちですか?
学生:はい。一応、TOEFLで80点を取っています。しかし吉村さんから中国語も話せるようになるよう勧められていますので、現在、中国語も習っています。

このような学生(生徒)は、先の「新時代の『日本型経営』」の分類でいえば、「高度専門能力活用型グループ」「雇用柔軟型グループ」の有期雇用の社員として採用されるでしょう。

幹部候補として就職できる学生の面接

社会にある問題を具体的に考察しているか!

最後に、大企業に「長期蓄積能力活用型グループ」として採用される学生の面接の例です。

人事:核戦争勃発後に対応する弊社の企業戦略を述べてください。
学生:まず、東西冷戦時代と違って、限定的な2か国間の核戦争を想定したいと思います。具体的にはインドとパキスタンもしくは、イラン及びイスラエルの核戦争を想定したいと思います。
人事:なぜですか?
学生:まず、アメリカとロシアが核を撃ち尽くす状況であれば、もともとの企業戦略自体が意味がありません。したがって、限定的な2か国間の核戦争を想定する必要があります。
人事:わかりました。その想定で述べて下さい。
学生:まず、低温耐性、紫外線耐性の高い作物種の研究開発に投資する必要があります。また、高所得者に対して、限定核戦争後にも安定した生活を保障するリゾート開発をすべきだと思います。当然、御社の金融資産の運用も早急に検討する必要があるでしょう。ただし、現状において核戦争に対応するより、直近で対応すべき課題は中国の経済崩壊に備えることだと思います。
人事:具体的には?

このような学生をスーパーグローバル大学で養成しようとしているのです。

これからのエリートに求められる能力とは

エリートは正解のない問題に答えを創造する能力が求められます。
しかし、創造であって想像ではありません。なんらかの根拠に基づく創造でなければなりません。

ピーター・F・ドラッカーは未来を予想するとき、人口構成がその根拠となると述べています。エマニュエル・トッドは識字率と家族型が社会を決めると述べています。インターネット、人工知能、ロボットなどの技術革新は社会を根本から変えうる力があります。
今の社会がごく当然にしている1つの条件を変えることによって、社会が激変することがありえます。
今後のエリートにはそのような決め手となる条件を見つけ、それを変える方法を探し、実現する能力が問われます。
様々なジャンルの本を読み、情報を収集します。NPOやボランティアを通してさまざまな人と繋がります。情報発信をして、それをきっかけとして社会の第一線で活躍している人と個人的に繋がり、レアな最先端の情報を得ます。それらを大学で徹底的に議論し、具体的な問題場面での解決策を創造し、場合によっては在学中にそれを事業化したり、解決策を多くの人と関わりながら試すことを繰り返します。
ある特定のテーマについて、そのような経験を積み上げ、なおかつエビデンスに基づくストーリーとして語れる人がエリートとして採用されるのです。就職活動を始めてから意識するのでは手遅れです。
高校段階で読書、NPO、ボランティアなどを始めなければならないのです。

「アクティブ・ラーニング」を知っていますか?

「ゆとり教育」は生徒全員対象でしたが、「これは」公正にやるエリート養成です。
Active Learningの意味訳として
文科省は「主体的で対話的な深い学び」ということばを使用するそうです。
「遊びの一種と誤解」されないためです。

時期学習指導要領のキーワードとして現れたアクティブ・ラーニングとは何でしょうか?

「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて~生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ~(答申)」によれば、簡単にいえば、いままでの教師が教える授業とは異なり、子どもたちが自分で何がわからないのかという課題を発見し、主体的に友達に聞いたり調べたり、あるいは議論をして考えを深めたりし、教科の学習ばかりではなく人間的、総合的な能力を育成するのが「アクティブ・ラーニング」なのです。

 

知っているほどよく教えられる という誤解

残念ながら、日本の教員養成、教員再教育は、「教師はより多くの知識・技能を獲得すればするほど、教え方が上手くなる」という誤った前提によって構築されています。しかし、教師はより多くの知識・技能を獲得すればするほど、できる子どもへの教え方はうまくなりますが、できない子どもへの教え方は下手になるというのが正しいのです。これは「専門家の話はわからない」という言葉で表現すれば、わかりやすいのではないかと思います。

もう一つあたりまえのことを確認したいと思います。それは子どもの多様性です。クラスの中には、勉強の得意な子もいる一方、不得意な子もいます。興味・関心も多様です。
それをわかった上で質問です。世の中には「わかりやすい授業」「興味関心を引く授業」という言葉があります。でも、教師が考える「わかりやすい授業」「興味関心を引く授業」は、いったい何人の子どもにとってわかりやすいのでしょう?また、何人の子どもにとって興味関心を引くものでしょう?もしあなたが教師なら。自分が得意な教科の授業と、不得意な教科の授業風景を思い出してください。どちらにしても興味を持つのはおそらくクラス全員の3割程度の子どもではないでしょうか。残念ながら、それが教師の考える「わかりやすい授業」
「興味関心を引く授業」の実態、限界なのです。

学び合いというアクティブ・ラーニング

利己的な人間は、会社も要らないと言います。

授業の様子は、部活動のようです。部活では、顧問が地区大会優勝 甲子園優勝など達成すべき課題を設定し、部員に示します。そして、折に触れて我々はチームであることを強調します。部員たちは、具体的な素振りや競技のノウハウは、先輩からなど部員同士で学びます。

アクティブ・ラーニングの授業でも同じです。達成すべき課題は「教科書見開き2頁の問題を全員が解く」でもいいです。また、受験を意識するならば、大学入試、高校入試の過去問の中から良問を選び、それを全員が解けることを課題にするのです。教師の課題説明が5分ぐらいです。
そして「さあどうぞ」で子どもたちに任せます。
子どもたちは自分の頭を使って課題を解決します。また、クラス全体を見まわして、できない子を見つけて教えます。わからなければ、わかりそうな人を見つけて聞きに行きます。その時間が大部分を占めています。
最後に、教師が、この時間、皆が全力を尽くしたかを評価し、次回につなげます。

子どもを大人にする教育

小学校は中学校に、中学校は高校に、高校は大学に、大学は企業に、子どもを社会人に育てる仕事を預けてきました。確かにいままでは企業がその役割を果たしました。
しかし、いま、企業が「それは私の仕事ではない」と主張しだしたのです。
大人に育て、有能な社会人に育てる方法は1つしかありません。
「まかせ、失敗させ、乗り越えさせる」ことです。
極論すればその際のリスク管理は、「死なない」「怪我しない」「心に傷を与えるような人権侵害は許さない」の3つだけでいいと思います。
その日の課題の出来に一喜一憂せず、中長期で成長を与えます。1人で乗り越えられない人はいます。しかし、教師は個別指導に躍起になるのではなく、互いに支えるチームをつくります。
それが優れた企業の経営者・管理職がやっていることです。できない社員をいちいち社長が指導するより、チームで業績を上げさせるほうが全員が成長するものです。
それを毎日の教科学習(国語、算数、数学、社会、理科、英語、音楽、美術、技術、体育)でやるのが本当のアクティブ・ラーニングだと私は信じています。

ふきこぼされる子ども

成績下位層の「落ちこぼれ」が問題として意識化されることはありますが、実は成績上位層の「ふきこぼし」も同じように問題です。
そして、今後の日本のことを考えるならば、ふきこぼしこそ重大な問題ではないでしょうか?
理科の授業をイメージしてください。教師は広口瓶の中に火をつけたロウソクを入れ、ガラス板で蓋をします。
しばらくするとロウソクの火は消えます。そこでおもむろに「どうしてロウソクの火は消えたのだろう?」と板書します。
子どもたちは前の授業でロウソクは「燃える空気」があるから燃えることを学んでいるので「燃える空気が無くなった」と答える子がいます。
つまり真空になったと考えるのです。「広口瓶をガラス板で蓋した程度で、広口瓶の中が真空になるわけないよね」と教師は微笑みます。
授業の後半まではそのような子どもたちの発言を引き出していますが、まとめにかからなければなりません。そのような時に、成績上位層の子どもを指名します。
そうすると「燃える空気が燃えない空気になった」と答えます。そして教師は板書します。
実はその子は酸素・二酸化炭素という言葉を知っているのですが、まだ、授業でやっていないので気を遣って「燃える空気」
「燃えない空気」という言葉を使っているのです。
さらに酸素の助燃性のことを知っている子どもは「燃やす空気が燃やせない空気になった」とさりげなく語ります。(たいていの教師は気づきません)
そして成績上位の子どもは教師に気を遣うことだけを学んでいるのです。

公開日:
最終更新日:2017/05/25

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